狛江市長選挙の開票作業は市民総合体育館で行われ、午後10時13分に無所属現職の矢野裕氏(57歳)=共産推薦=の3選が決まった。
民社党を離党し無所属で出馬した元都議の河西信美氏(58歳)は、自民、公明、民社、生活者ネットなど政党の推薦を受けて猛烈な追い上げをみせたが、わずか136票の差で涙をのんだ。
当選が10時過ぎまで決まらず、両候補の事務所に詰めかけた支持者たちははらはらして票の行方を見守った。僅差で矢野氏の当選が決まると、矢野氏の事務所では支持者たちが喜びを爆発させた。一方、河西氏の事務所は沈痛な雰囲気に包まれた。
当選後、矢野市長は「8年間の市民本位、くらし本位の姿勢を評価していただけた。票差が少なかった点は厳粛に受け止めたい。相手方の組織を考えれば極めて厳しい結果が予想されたにもかかわらず、勝利できたことに心から感謝したい」と語った。
一方、健闘むなしく敗れた河西氏は「投票率が予想以上に高く、市民に関心を持ってもらえたことはよかった。しかし、財政再建を訴えたことがきちんと伝わらず、残念」と話していた。
(日焼けした顔で喜びのバンザイをする矢野氏(中央)。右は妻の麗子さん)