住民の期待乗せコミュニティバス発車

南生田循環、白幡台循環の2系統を
2月13日まで川崎市が実験運行

バス運行時刻表 ●南生田循環> ●白幡台循環>
川崎市北部で1月15日からコミュニティバスの運行実験が始まった。実験は、多摩区南生田と麻生区高石を結ぶ「南生田循環」と宮前区宮前平から白幡台団地周辺の住宅地などを結ぶ「白幡台循環」の2ルートで、期間は2月13日までの30日間。
実験を担当する市まちづくり局交通計画課によると、市内には(1)鉄道駅から750メートル以上離れている(2)既存のバス停から300メートル以上離れている(3)バス路線が30分に1本以下の3条件を合わせたいわゆる交通困難地域が50数カ所ある。
市では、こうした地域の住民の不便を解消するためコミュニティバスの導入を検討しており、今年度2路線の運行実験を計画した。今回実験を行う地域は、起伏が多く高齢者が多く住んでいるため、一定の利用が見込め、地元から要望が出ていたところとして選ばれた。
南生田循環は、2003年3月に解散した麻生区まちづくり会議でもバスの運行を検討された地域で、多摩区側の地域も、以前から公共交通の空白地帯として要望が強かった。
白幡台循環も同団地周辺の住宅地の高齢化が進み、生活の足としてバスの運行を期待する声が聞かれる。
実験では、利用状況や利用者のアンケートなどをもとに、採算性や利便性を分析、財政面の負担も含めて本格的導入の判断材料にする。
使用する車両は、定員34人乗り小型ノンステップのミニバス(長さ7メートル)で、南生田循環は小田急バス1台(幅2・08メートル)、白幡台循環は市バスと東急バスの2台(幅2・3メートル)。
南生田循環は小田急線百合ケ丘駅から高石、東百合丘、西生田、南生田を経て同駅に戻る路線で距離は5・71キロ。停留所は同駅、高石5丁目、生田南郵便局、生田病院、南生田1丁目、南生田中学校入口、南生田2丁目、生田病院、東百合丘1丁目、高石5丁目の10カ所、運行時間は約30分。午前9時から午後4時20分(いずれも百合ケ丘駅発)までの間、40分間隔で1日12本運行する。道幅の狭い生活道路を通るため、停留所は対向車が通れる場所を選び、高石5丁目のように同じバス停名でもかなり離れているところもある。
白幡台循環は田園都市線宮前平駅から宮前区役所、土橋、犬蔵、南平台、初山、白幡台を経て同駅に戻る路線で走行距離は7・51キロ。停留所は同駅、富士見台小学校前、宮前区役所前、土橋、土橋公園、東名高速下、白井坂、犬蔵小学校前、南平住宅、白幡台団地、白幡台小学校前、初山団地、なかよし公園、南平、犬蔵小学校前、白井坂、東名高速下、土橋公園、土橋、宮前区役所前の20カ所、運行時間は約30分。午前9時から午後4時(いずれも宮前平駅発)までの間、20分間隔で1日22本運行する。運行ルートは、路線バスの通る場所も多いが、土橋の一部と南平台、初山、白幡台の各団地間にはバス路線がなく、南生田循環と同様、一部は生活道路を利用する。
料金はいずれもおとな200円、子ども(小学生)100円で、バス共通カードや敬老パスも利用できる。
実験2日目の16日にバスを利用した高石5丁目の熟年夫婦の奥さんは「駅から家へ戻るときは上り坂なので大きい荷物を持って帰るのはたいへんだった。バスが走るようになれば、すごくうれしい。きょうは、高石5丁目のどちらのバス停が近いか調べるため夫婦で乗りました」と話していた。別の乗客も、実験だけで終わらせないよう、みんなで毎日乗りたいと本格運行へ強い期待を寄せる。
バスの運転手によると、(1)百合ケ丘駅の停留所が、路線バスの降車場と接近しているため、降車のバスが続くと移動しなければならない(2)道幅が狭く急なうえ、急カーブが続くところもあって運転が難しいなど、解決すべき点もあるという。

(2004年1月22日)

k-pressトップページへ