鳥栖を3対2で下し白星で初戦飾る

マルクス、ジュニーニョ、我那覇が
関塚監督にゴールプレゼント

サッカーのJ1、J2リーグが3月13日に一斉に開幕した。
川崎フロンターレは、ホームの等々力競技場(川崎市中原区等々力1-1)でサガン鳥栖と対戦、アルビレックス新潟から移籍した昨年のJ2得点王のFWマルクスに加え、FWジュニーニョ、FW我那覇和樹がそろってゴールを決め、鳥栖を3対2で振り切り、J1昇格に向け初戦を白星で飾った。
試合前の午後1時 30分から川崎市消防音楽隊とカラーガード隊「レッド・ウィングス」の演奏と演技が行われ、開幕セレモニーとしてフロンターレのユニフォームに身を包んだ阿部孝夫市長が「大勢等々力へお越しくださってありがとう。昨年は勝ち点1の差で昇格を逃したが、終盤は燃えた。ことしチームは一段と強化しリーグ戦に望んでいる。力強い応援がチームの力となり必ず昇格すると思うので応援をよろしく」とあいさつした。
試合は、開幕特有の緊張感のためか、堅さが見られる川崎フロンターレに対し、1999年シーズン途中でフロンターレ監督に就任しJ1昇格の立役者となった松本育夫監督率いるサガン鳥栖が、開始2分に先制。ゴールを決めたのは元フロンターレのMF伊藤彰だ。
フロンターレは、開始早々の失点と素早い動き出しとディフェンス意識の高い鳥栖にボールを支配されていたが、徐々にリズムを取り戻し、29分にマルクスが今期チーム初ゴールを決め同点。さらに前半終了間際の44分にジュニーニョが逆転ゴールをきっちりと決めて重苦しいムードをふり払った。
後半はフロンターレがゲームを支配、57分我那覇がダメ押しとなりそうな3点目を入れ優位に立った。しかし、その3分後、気のゆるみか、途中出場のFW佐藤大実に2点目を決められてから、試合の流れは鳥栖に傾く。その後は粘り強い鳥栖の攻撃をディフェンダーとゴールキーパー吉原がしのぎ、勝利をもぎ取った。
試合後は、阿部市長がこの日のダメ押し点を上げた我那覇にゲームスポンサーから「あんたが大賞」の商品目録を手渡し、選手に混じってサポーターと握手、ことしの初勝利にニコニコ顔だった。
公式戦初さいはいとなった関塚隆監督は「勝ち点3をとれて良かった。松本監督を意識するなと言っても、僕にとっては大先輩。指導を受けた選手もいたので意識しないほうが無理だった。点数をつけるとすれば、勝てたので70〜80点」とほっとした表情で試合を振り返っていた。
また阿部市長は「開幕の緊張感と選手同士の連携がまだしっくりいっていないように見えたが、(私が見に来ると勝つという)ジンクス通り勝てて良かった」、「いつまでジンクスが続いてくれるのかちょっと心配」と話しながらも満足そうな表情だった。
他のチームは、降格組の京都パープルサンガと、ベガルタ仙台はともに負け、1節の終了時点では、仙台に4対0で大勝した横浜FCが得失点差で1位、フロンターレは大宮アルディージャと並んで2位と好スタートを切った。
フロンターレは次節、3月20日午後2時から松本平広域公園総合球技場で、ヴァンフォーレ甲府と対戦する。また、次のホームゲームは3月27日午後2時から等々力競技場で大宮アルディージャと戦う。

(2004年3月19日)

激しくボールを競り合うマルクス。左は久野智昭
鳥栖のゴールを再三脅かすFW陣
ジュニーニョが2点目のゴールを決める
3点目のゴールを決めた我那覇和樹を攻撃陣が祝福
昨年までのチームメイト、鳥栖の伊藤彰の攻撃を封じる久野智昭
鳥栖のディフェンス陣をかわす中村憲剛
勝利を喜び阿部市長もサポーターの子どもたちと握手
活躍した選手に贈られる「あんたが大賞」を我那覇に手渡す阿部市長
写真協力=川崎フロンターレ

k-pressトップページへ